原題は「Unfriendly Skies」
誰も思い至らなかった、死んだ男を「救えたかもしれない」可能性を指摘するグリッソムがさすがの着眼点。
確かに機内で暴れられたらこっちも命の危険を感じるかもしれませんが、それ以前のもっと早い段階で、誰かひとりでも、彼の様子が変なのは病気のせいなんじゃ・・と思い至っていたら・・悪い人だと決め付ける前に、優しい労わりの言葉をかけていれば、誰ひとり死なずに済んだのかもしれない・・。
(外科が専門とはいえ)医者が同乗していただけ、救えた可能性はなおさら高かったかもしれないのに、その可能性を皆で潰した・・。
サラ達は同乗者の立場だったら・・と想像してましたが、逆に死んだ男の立場に、自分や家族がなる可能性もある訳で・・。
まさに「情けは人のためならず」 他者に思いやりの心をもって接することで結果、社会が良くなっていき、自分や家族に還元されていくであろう・・という。先日見た、マイケル・ムーアの「シッコ」を思い出したり。
最期のその日まで、決して自分のとった行動は間違っていなかった・・と信じ続けて生きていける人もいるでしょう。しかし逆に、「いくらなんでもやりすぎてしまった・・」と、罪の意識に苛まされる人も・・彼を殴ったor 蹴った感触を、自分達を見送るグリッソムの、全てを見通した目を、忘れ得ない人も出てくるかもしれません。
彼を救えていたら、自分も「救えて」いたかもしれないのに・・。
ブラス警部が子供あしらいが上手くて微笑ましかったですね。「私はジム」・・ジャン・リュックじゃないの?(←TNGを吹き替えで見てた方にしか通じないネタはやめよう) みんな「ブラス警部」って呼ぶから忘れてましたわ・・。それにしても、ピカードの声でカークのファーストネームを名乗るってのも妙な感じ(←スタトレネタしつこい)
グリッソムとサラの機内のトイレでの会話は、あの2人だからこそ・・でしたね。あの組み合わせでなければただのセクハラですよ!(笑)
事件の再現で夫婦役をやるニックとウォリックも面白い。